「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

著者の小早川さんとは、テレビ番組に一緒に出たことがあり、そのお話からいろいろと学ぶことも多いと感じていましたが、この本を贈っていただき、本も読めることになりました。ありがとうございました。
早速、ざっとですが読んでみたのですが、従来、ストーカーに関するこうした本は、精神科医による専門性の高いものだったり、具体的な事件に特化して取り上げたりといったものであった中で、ストーカー問題に長年取り組んできた著者によるものだけに、様々な具体例が紹介され、ストーカーの心理や講じるべき対策などが現実を見据えてつつ紹介されていて、類書にない独自性、価値があると感じました。本書では、最近の逗子ストーカー殺人事件なども取り上げられ、警察の対応も批判的に取り上げられていますが、ただ単に警察を責めて終わりにできる問題でもないことは十分認識されていて、「どうすべきか」という観点で書かれていることが大きな特徴だと思います。
ストーカー事件が後を絶たない現在において、読んでおくべき1冊と言えるでしょう。