憲法記念日集会、改正に賛否熱く 「平和主義」が転換点

http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014050301001162.html

戦争への反省から掲げた憲法の「平和主義」が転換点に立つ中で、各集会では改正の是非や自衛権の在り方をめぐり、改憲派護憲派がそれぞれの主張をアピールした。

最近の憲法論議は、国家主義復古主義を背景にした「強い日本」(武力行使を含め)を目指す「改憲」の流れと、現行憲法下で戦後の平和と繁栄を築いてきたことを重視する「護憲」の流れが拮抗、対立する構図になっていますが、日本国憲法上、例えば、婚姻について「両性」を前提としている点は、今後、日本でも徐々に増えることが予想される同性婚への希望に対応できていなかったり、地方自治を重視する建前になっていながら実質的に地方分権を支える仕組みになっていないことなど、人権や統治機構について、根本的に見直すべき点も少なくないにもかかわらず、そういった点への議論は進んでいなくて、現状はかなりいびつな形で護憲、改憲論議が行われているという印象を私は受けています。
安全保障についても、武力行使の可能性が増えれば日本が守られるかのような威勢の良い議論が目立ちますが、武力同士で衝突するという局面の前に、それを回避するため武力以外の硬軟織り交ぜた多様な手段をいかに講じられるか、講じる能力を持っておくかという、そういう議論も進められなければならないと思います。
今後、そういった建設的な方向で議論が進む可能性はかなり低いだろうと思いますし、徐々にフェイドアウトしつつある私ができることもないのが残念ですが、せめて、日本が戦乱の中に再び立たされ国民が犠牲になり国土が荒廃する姿を目の当たりにせずに済めばと願うばかりです。