この時期は、組織内で異動したり、転職、退職するという人が多いでしょう。希望を持っている人、失意の中にあったり今後に不安を感じている人、様々だと思います。
私は、社会に出て、まず検察庁に入り、そこで異動(勤務先が変わる)を5回経て、11年5か月経った時点で退職しました。その後は、しがない弁護士になりましたが、検察庁を辞めてすぐに入ったのがヤフー株式会社で、そこでの入社、退職も経験しました。検察庁を辞めた時(8月末で退職)以外の、こうした異動、退職は、いずれもこの時期で、この時期になると、かつての異動や退職の当時のことが思い出されることがあります。
そういう経験を経て、しがない50歳の弁護士になって思うのは、希望に燃え前向きな気持ちで新たな環境に身を置いても、自分ではどうしようもない理由、原因でうまく行かないこともあるし、これは良くない、うれしくない、といった後ろ向きな気持ちで身を投じたところが、意外と自分に合っていて悪くなかった、ということもあって、人生、思い通りには行かないし事前の予想が悪いから実際も悪いわけでもない、ということです。
進むにあたって、事前によく考えて臨む必要はありますが、一旦、乗った列車が動き出したらどういう進み方をするかは自分ではどうしようもないこともあって、ある程度は運命として淡々と受け入れつつ、これはまずいと思ったら、その列車を降りたり乗り換えたりということを臨機応変に考える、ということになるでしょう。
良さそうだからといって有頂天にならず、悪そうだからといって意気消沈せず、淡々を臨み、与えられた環境の中で最善を尽くす、ということで、人生、何が起きるかわからないもの、という気がしています。