過去の事案には影響せず 婚外子裁判で最高裁

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG04031_U3A900C1000000/

婚外子に対する相続格差を定めた民法の規定を違憲とした4日の最高裁大法廷決定は、規定を前提に裁判や当事者の合意などですでに確定的となった他の遺産分割について、今回の違憲判断は影響を及ぼさないと判示した。
「解決済みの事案にまで影響すると著しく法的安定性を害する」とし、過去に遡って遺産分割をやり直すことはできないとの判断を示した。

違憲判決がどこまで効力を持つかについて、従来の通説・判例は、個別的効力説に立ち、当該具体的事件にのみ効力がある、としていて、他の事件、事例に直ちに影響を及ぼすものではない、としています。しかし、その判断内容が一般性、普遍性を持てば、他の事件にも大きな影響を及ぼすことは必至で、そういった影響を、そもそも、違憲判断を示していながら、上記のように、すでに確定的となった他の案件には影響しない、と判決、決定で遮断できるものなのか、そういう遮断はできないのではないか、という考え方はあり得るところでしょう。
理論上の問題とともに、今後、既に行われた遺産分割について、次々とやり直しを求める動きが出てくる可能性もあり、それについて、最高裁のこのような判断がどこまで妥当するかは問題になってくるのではないかと思います。新たな、重い問題を抱えた、ということは言えるでしょう。