「カッター向けた」認める 佐賀地検

http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2471724.article.html

地検によると、取り調べは検事の執務室で行われ、カッターナイフは事務用として室内に置かれていた。地検は本人への聞き取りや取り調べ中の映像から、検事が容疑者にカッターナイフを向けていたことを確認、福岡高検などに報告した。

取調べにあたっては、机上にできるだけ物は置かない(筆記用具、ノート、一件記録、あとはパソコン程度でしょう)というのが、昔から注意事項として言われていることですね。余計なものが置いてあれば、それを悪用していなくても、悪用したという話が出る可能性があり、カッターナイフのようなものを、証拠品でもないのに手近に置いている、手に取れる状態にしている、というのは、それだけでも問題があるでしょう。
そもそも、私自身、11年余り検察庁にいた当時、カッターナイフを使って何か作業をした、という経験はまったくありません。アシスタントの事務官が、何らかの作業のために使うことは、まったくないとは言えませんが。検察官が、証拠品でもないカッターナイフを、それも取調べ中に手に取ること自体が、かなり異常なことであると思います。
これが可視化されていない取調べの際のことであれば、取調官側から知らぬ存ぜぬで否定され水掛け論状態になった可能性が高いでしょう。全面可視化により、違法、不当な取調べが後に検証できるようにしておく重要性を、改めて感じます。