背任事件で無罪判決=「証拠隠し」検察を批判−大阪地裁

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201303/2013032101034

登石裁判長は、検察官が取り調べで男性にボールペンを投げ付け、起訴後に被告や関係者の取り調べメモを含むノート3冊を「合理的な理由なく廃棄した」と指摘。メモが重要な証拠になることや、証拠開示の対象になる可能性が高いことを理解しながら捨てたとして、「証拠隠しと批判されても反論のしようのない不適切な行動」と厳しく批判し、男性の供述調書の証拠能力を否定した。

裁判長は、陸山会事件の判決で評判が悪かった人ですが、その評判を前提としても、その人がここまで言い切っているくらいですから、よほどひどい、酷い取調べであったことが推察されます。検察庁が推し進めようとしている、都合の良いところをつまみ食いする部分可視化では、ボールペンを投げつけているような場面は、当然、録画録音の対象にはならないはずで、部分的な可視化がいかに噴飯物の茶番でしかないか、ということを、いみじくも証明したような格好にもなっています。
ひどい調べをする、残すべきものを捨てる、取った調書は採用されず無罪になる、国民の信頼をますます失う、という、落ちて行くだけの負のスパイラルを何とかしなければならない、ということがわかっていない人が組織内にまだまだいるようですね。