PC遠隔操作、「猫」で新展開…防犯カメラ分析

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130108-OYT1T01762.htm?from=ylist

神奈川県藤沢市の観光スポット、江の島。商店街の裏にある小屋の3畳間では8日午後も、捜査員がモニターを食い入るように見つめていた。島内に設置された防犯カメラ35台には、猫に触れたり、写真を撮ったりする複数の男性の映像が残っていた。近くでは約50人の捜査員が、猫の首輪を手にした人物がいなかったか聞き込みを続けた。
捜査はこれまで困難を極めた。警視庁や大阪府警、神奈川、三重両県警が男性4人を誤認逮捕した後の10月、サイバー犯罪に詳しい落合洋司弁護士らに犯行声明が届き、さらに11月には自殺をほのめかすメールも寄せられたが、いずれも匿名化技術「Tor」が使われており、通信記録をたどることは難しかった。
しかし、新たな手がかりが見つかったのは1周約4キロしかない江の島。同庁幹部は、「『真犯人』は数日前までここにいたはず。これからが本当の勝負だ」と力を込めた。

最近の警察捜査にとって、防犯カメラ映像の収集、解析は、事件解決の上で有力な手段になっています。
ごく最近でも、

板橋主婦刺殺、男を強盗殺人容疑で再逮捕 「すべて黙秘します」
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20121222/dms1212221317002-n1.htm

では、

事件直前、荒井さん宅のインターホンに松尾容疑者とみられる男が録画されていたほか、事件後にも最寄りの東武東上線成増駅から池袋駅まで移動し、近くのコンビニで現金を引き出す姿が防犯カメラに映っていたことなどから、捜査本部は松尾容疑者が事件に関与したと断定した。

と報じられ、また、

渋谷駅通り魔事件 男性をナイフで刺した男に懲役10年の判決
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00237439.html

でも、

駅構内の防犯カメラには、被害者の男性が渡辺被告にぶつかったあと、その男性を追う渡辺被告の姿が映っていた。

と、いずれの事件でも防犯カメラの画像が有力な証拠になっていることが報じられています。
昔の防犯カメラ画像は、粗く写りが悪いものでしたが、最近は技術も進歩して解像度が上がり、かつ、防犯カメラの数も格段に増えていますから(プライバシー上の問題はありますが)、それらを警察が徹底して収集し、画像についても技術的に可能な解析処理を行うことで、「真犯人」に迫る強力な手段になっているということが言えるでしょう。
そういった手段に、従来からある聞き込み捜査を組み合わせることで、かなり真犯人に迫ることができる可能性が出てきている、と言えると思います。
ITのスキルを駆使して警察を翻弄した真犯人でしたが、最新の防犯カメラ技術により足元をすくわれ警察の手に落ちる、ということになるかもしれません。