Windows 8総責任者が辞任。マイクロソフトに今、何が起きているのか

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1211/15/news019.html

Windows8が、華々しく発売された一方で、その総責任者が突然退社ということになり、話題になっていますが、その原因、背景を探った記事ですね。

最後となったインタビューで、シノフスキーに最後の質問で“WindowsとLiveを一体化し、ハードウェアとの調和も実践した。次はWindows Phoneの番じゃないのかな?”と尋ねた。いつもなら「Windows Phoneについては何も喋らないよ。僕は絶対に何も外には言わない」と、おどけながらかわすところだが、「確かにその通り。しかし、まったく”いい質問”だよ……」と不機嫌な表情を見せた。

コンピューティングに関わるあらゆる要素をひとつの部署にまとめ、統合・調和を目指すシノフスキー的手法へのバルマー、そして社内の反発というのが、シノフスキー退任の深層部にある。

これまでマイクロソフトの発展を支えてきた、時代に合わせてのドラスティックな変化への追従。その旗を振る人間がいなくなったと感じるのは筆者だけだろうか。マイクロソフトは、一番の”強み”を失いかけているのかもしれない。

iPhoneソフトウェア担当上級副社長が辞任、マップ問題による事実上の更迭か
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20121030#1351596546

でコメントしたように、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」「天の時は地の利に如かず 地の利は人の和に如かず」というのは、古今東西を問わない真理でしょう。優秀な人物が、次々と辞めて行く組織というのは、どこかに問題があるもので、また、そういう組織が大きく伸びるのは難しいのではないかと思います。その意味で、マイクロソフトの今後はいかがなものかという気が率直にしますね。
かつて、豊臣秀吉から、いかなる宝物を持っているかと問われた徳川家康が、三河の片田舎の生まれで何も珍しいものは持っていないが自分のために命を惜しまない武士が五百騎ほどいて、これこそ、第一の宝物と思っていると答え、秀吉が、そのような宝を自分もほしいと語ったという逸話がありますが、その後の豊臣家、徳川家の運命を考え合わせると、そこに含まれている深い意味に思いを致す必要があると思います。
今は、日本の企業が、米国や韓国の企業の後塵を拝している状態ですが、人の和を重視する日本のカルチャーには、思いがけない強力なものがあるのではないかと思われ、それこそ、今後の復活、日が再び出る時が来る原動力になり得るのではないかという気がします。皆で会社の運動会に出て、社員旅行に行って、会社の飲み会に出て、という、かつての家族的な面はすっかり影を潜めてしまいましたが、そこにあった強みというものを、今こそ見直すべきなのかもしれません。