20歳・日本人女性、ルーマニアで殺された…ツイッターに「現地の人優しすぎ」書き込み

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120819-00000300-sph-soci

目撃情報では、空港に到着したばかりの被害者女性に声をかけ、一緒にタクシーに乗り込んだという。出迎えが待っておらず、一人きりだった女性に「手助けをしてあげる」と声をかけたとされる。

外務省のサイト内の、「在留邦人向け安全の手引き 在ルーマニア日本国大使館」を見てみたのですが、

http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/romania.html

日本人の被害例のところで、

被害者のほとんどは,ブルガリアハンガリーから列車でルーマニアに入国した邦人旅行者で,ノルド駅で下車した際に駅の構内で現地人風の男,又はグループから声を掛けられています。
その際,犯行グループは「ここはジプシーがたくさんいて危ないから,直ぐに移動しよう。」,「最近日本のある地方出身の若者が残酷に殺されたばかりだ。危険なので安全な所まで案内しよう。」等,親切心を装って話しかけ,待機している仲間のタクシー等の車に旅行者を誘導します。
その後,現金引出し機(ATM)のある銀行へ旅行者を連れて行き,現金を引き出させた後,旅行者の目的地とは異なる地域等へ連れていき,高額な料金支払いを要求するという手口です。

とあって、親切心を装い近づいてきて、という手口に類似性があります。
犯罪発生状況については、

地域的には,都市部では,繁華街に限らず,あらゆる場所で犯罪が発生しています。特にブカレスト市をはじめとする大都市の夜間帯における一流ホテル周辺(路上等),駅(ノルド駅等),レストラン,公共機関内(バス,路面電車等)及び観光名所等において,女スリ犯,ぼったくりタクシー,ストリートチルドレン等の犯罪者集団等が多数出没し,外国人旅行者等をターゲットとした抱きつき型スリ,ひったくり,置き引き等の路上犯罪が発生しています。

とあり(赤字に変えた部分が特に目を引きました)、どうしても仕事等で行かなければならないのならともかく、そうではない不要不急の用事で、それも若い女性が1人で行くにはまったく不向きな、危険極まりないところ、と言えるでしょう。
亡くなった方は、善意のボランティアで行こうとしていて被害に遭い、お気の毒というしかありませんが、派遣した団体は、外務省のサイトにも出ているこのような危険な状況をどのように考えていたのか、現地でのアテンド等の態勢をきちんと整えていたのか、大きな疑問を感じます。
あらゆる場所で犯罪が発生し、犯罪者集団等が多数出没しているような場所に、20歳の女性を1人で降り立たせる、というのは、危険極まりないことで避けなければならない、という発想、感覚が欠如していたとすれば、致命的なミスであり、ボランティア活動をする前に、活動に参加する人々の安全を確保する、ということを、まず徹底するのが先ではないかと、率直に感じます。