http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_479802?mod=ART
妊娠した女性というのは、上級幹部のなかでは比較的珍しい。数人のベテラン人事担当者らが、チーフが付くようなポジションに妊娠中の女性候補者がいたというケースを思い出せても1件くらいなものだ。マサチューセッツ州ウォルトハムにあるハイテク分野のヘッドハンティング会社、ベル&アソシエーツのマネジング・パートナー、ドラ・ベル氏によると、何人かの妊娠中の幹部は「自粛」し、子どもたちが大きくなるまで待ってから、トップの職に就いたという。
メイヤー氏は、グーグルでは週に90時間働き、60近い会議に出席していたと述べた。周囲からはメイヤー氏がこのペースを維持できるかどうか懸念する声が聞かれる。
こういったIT企業では、電子メールやインスタントメッセンジャー、ビデオチャットといったコミュニケーション手段によりかなりの意思疎通ができてしまいますから、妊娠、出産を経ても、パソコンが使える状態にあれば仕事は十分こなせるでしょうね。ヤフーインクのCEOを務める上で、支障にはならないでしょう。社内に、CEO専用の託児所を作っても良いかもしれません。
むしろ、問題は、グーグルで築いてきたキャリア、知識や経験をもって、ジリ貧状態のヤフーインクを盛り返せるかどうかという、その1点にかかっているのではないかと思います。ヤフーインク自体は、元々、カテゴリー検索からスタートしポータルサイトで一時代を築いた会社で、ここ数年のソーシャル化の波に大きく乗り遅れてしまい、サービスが陳腐化してしまって現在に至っています。先端、最新技術を前面に押し出してサービスを提供してきたよう会社ではないので、エンジニア出身の新CEOが、現状をどこまで変革できるか、限界が感じざるを得ないものがあります。
サイト自体を全面的に改装、SNS化し、ポータル機能は従たるものにした上で、今後、新CEO指揮の下、新たな先端サービスを実装、ローンチしながら刺激的な、魅力あるサイトであり続ける、くらいのことをしないと、このまま縮小しつつ消え去る運命でしょう。それだけに、新CEOの手腕に依存するところは大きいと思います。