英国航空が「お得意様サービス」開始、プライバシー侵害と批判も

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BAによると、顧客サービス向上の一環とし​て導入された同サービスは、1日当たり約4​500人の得意顧客に「真にパーソナライズ​された航空体験」を提供するもの。客室乗務​員2000人に米アップル(Apple)の​タブレット型端末「iPadアイパッド)​」を持たせ、即時に重要顧客を識別して食事​の好みや過去のフライト記録、顔写真などを​探し出すという。
顧客が過去にフライト遅延や乗務員とのトラ​ブルで苦情を言ったかどうかも客室乗務員間​で共有され、苦情を申し出たことのある顧客​には誠実な対応を心掛ける。

BA顧客分析部門トップのジョ​ー・ボズウェル(Jo Boswell)氏は、英夕刊紙イブニング​・スタンダード(Evening Standard)に、「お気に入りのレス​トランを訪れれば、常連としてもてなされる​。それを再現しようという試みだ。違いは、​私たちの場合は数百万人の顧客に対して数千​人のスタッフで対応するということだ」と説​明している。

ホテル、レストラン等へ行って、そこの従業員等が自分のことを覚えていてくれて、「○○様、いつもありがとうございます。」と言ってくれたり、好みなどを覚えていてくれてパーソナライズされたサービスを提供してくれると、うれしくなるものではありますが、それは、あくまでその人が自分のことを覚えていてくれて、というレベル(少なくともそのように感じるレベル)であるからこそで、個人情報を大量に抱え込んでロボットが後ろでフル回転しながらそれに操られた人間が動く、といったパーソナライズでは、うれしさよりも不気味さが先に立つ、という人が多いでしょうね。英国航空がやろうとしていることへの反発も、そういったところから来るのではないかと思います。
ビッグデータ、といったことも盛んに言われるようになり、顧客に関する情報も、その気になればいくらでも収集できる時代になっていますが、集めれば集めるほど不気味がられて顧客が離れて行く、といったことにならないように、集め方や活用の仕方も、スマートな、洗練された、踏み込みすぎない、距離を置くべきところには置いたものでなければならない、ということでしょう。