http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120605/trl12060522440010-n1.htm
マイナリ受刑者は1審東京地裁で無罪だったため、再審請求は逆転有罪とした東京高裁に行われた。地裁と異なり、高裁の決定に対し上級審に即時抗告することはできないが、実質的な上訴にあたる異議申し立てが認められている。
今回の再審請求が棄却された場合には、弁護側が同様に異議申し立て、特別抗告を行う公算が大きい。
再審請求は、「有罪の言渡をした確定判決」に対して行うものとされ(刑訴法435条)、原判決をした裁判所がこれを管轄すると規定されているので(同438条)、本件では、逆転有罪判決を宣告した東京高等裁判所が請求を受け審理しています。
開始決定、棄却決定に対しては、即時抗告ができるものとされていますが(同450条)、本件のような高等裁判所の決定に対しては、上級裁判所に対する即時抗告ができないため、高等裁判所に対する異議申立ができるものとされています(同428条)。即時抗告の方法による不服申立の機会が、異議申立という代替方法で保障されているということになるでしょう。
異議申立に対する判断については、残る方法として、最高裁に特別抗告する、という道があります(同433条)。先日の、名張毒ぶどう酒事件・異議申立審での再審請求棄却決定について、弁護人が特別抗告を申し立てて、このステータスに来ています。
明日の東電OL殺害事件に関する、再審請求への東京高裁の決定については、複数のマスコミからコメントを求められていて、自分なりの意見を述べたいと考えています。