SNS使ったことなく引け目に…ヤフー社長退任

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120301-OYT1T00998.htm?from=tw

井上社長は記者会見で、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使ったことがなく、携帯電話もカバンに入れたまま。いつも引け目に感じていた」と述べ、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及などネット環境の変化を退任の理由に挙げた。
井上社長は、米ヤフーとソフトバンクが1996年1月に共同出資して創業したメンバーの一人。

私は、2000年(平成12年)の、確か7月だったと思いますが、ヤフー株式会社に採用されるかどうかが決まる最終段階で、井上社長の面接を受けました。面接は和やかに終わり、内定が出て、その年の8月末で、私は検察庁を去り、9月1日付けでヤフー株式会社に入社しました。あれから11年余りが経過し、私はヤフーも去って世間の片隅で細々と生きるしがない弁護士になり、まだこじんまりとしていたヤフーは表参道から六本木ヒルズ東京ミッドタウンへと巨大になりながらオフィスを移転し、遂には井上社長が退任する時を迎えることに、めまぐるしい時の移ろいを感じます。井上社長がSNSを使ったことがない、というところにも、時代の流れを感じさせるものがあります。
新経営陣に刷新され、今後はモバイル、スマートフォンに重点を置くという方針のようですが、ヤフーが果たしてきた役割(ポータルサイトとしての万人に便利な存在)は徐々に終わりつつあり、現状でこれだけ巨大になり利益も出ているだけに、大きく変わることは難しいでしょう。ヤフーという存在は歴史の中のものとなり、私の中の井上社長は、追憶の中で長く存在し続けることになるでしょう。
とは言え、日本のインターネットをここまでのものにしてくる上で、井上社長や退任する経営陣の果たした役割は大きく、しがない弁護士としては、直接伝えることもできませんから、本ブログでお疲れさまでしたと言いたいと思います。