「理不尽な指示ないか」…地検幹部を部下が評価

http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY201202150225.html

「下からの評価」が試行されたのは、函館地検静岡地検沼津支部。「不必要と思われる業務の指示や理不尽な指示がないか」「さらなる上位者におもねることがないか」「部下の申告や意見をよく聞くか」など10項目程度の質問に、部下の検事や事務官らが5段階で評価し、自由記述で回答した。評価は匿名で、結果は加工して幹部に知らせ、課題に気づくきっかけにしてもらう。

検察庁のカルチャーというのは、下から上へ向けて積極的にモノを言ったりすることを嫌い、そういうことをする人間は、協調性がない、組織に向かない、といったネガティブな評価をされて、次第に、寂しいところへ寂しいところへと追いやられて行くものです。「皆さん、自由闊達に意見を言ってください。」と言われ、それを真に受けて自由闊達にモノを言ってはいけないところと言っても過言ではないでしょう。具体的に、どの部下がどういう評価をしたかは、上記のような仕組みの中では、おそらく、加工しても上司には察せられるでしょうから、そう思えば率直な評価はしにくく、また、率直に評価することで、逆に酷く報復される恐れも出てきます。そう思えばうかつにモノはいえない、ということになるのがオチでしょう。
検察庁という組織の、そういった伏魔殿的な、悪魔的な恐ろしさということを念頭に置いて、この記事は読む必要があると思います。