<福島原発事故>「日本は終わりかと考えた」陸自前司令官

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111231-00000004-mai-soci

自衛官になって35年間、常に指揮官とはどうあるべきかを自問自答してきた。孤独に耐え、心中は相当に焦っていても悠然とした態度を部下に見せることが非常に重要だと思っている。

私は、検察庁にいた当時は、自分が将来、組織の中で中堅幹部にはなると考えていて、その観点でリーダーシップということを考えることが、よくありました。その後、しがない弁護士になり、リーダーシップを発揮する場面がなくなり、昔からの流れと趣味で、リーダーシップに関する本を読んだりする程度になりましたが、上記のような、「心中は相当に焦っていても悠然とした態度を部下に見せる」というのは、なかなか難しいが非常に重要なことであると思いますね。
組織、チームの末端で動いている人々は、指示、命令に従って動くしかなく、やっていることの全体像や今後の見通しがわからず、見ているのは、リーダーの振る舞い、表情であることが多いものです。リーダーの焦り、動揺は、組織、チームを不安にさせ、浮き足立たせて、ミッション達成を困難にさせてしまいかねません。逆に、リーダーに焦り、動揺が見えず悠然と構えていることで、瓦解寸前の組織、チームは辛くも持ちこたえるもので、ここに、リーダーシップの果たす重要な役割があるのではないかと思います。
私のように、世間の片隅で朽ち果てて行くだけのしがない弁護士とは違い、今後、リーダーシップを発揮する立場になる人々は、このことをよ覚えておいて、いつかあるかしれない危機的な瞬間のためにそれまでの膨大な時間がある、ということを考えつつ、日頃から自分を鍛えておいてほしいと思います。