まんべくんTwitterアカウント停止へ 発言を長万部町が問題視

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1108/16/news058.html

まんべくんTwitterアカウントは約9万のフォロワーがいる人気アカウントだが、14日に「明日は終戦記念日だからまんべくん戦争の勉強するねッ!」と書き込み、その後、「戦争のドキュメンタリー番組を見たッ!当時の日本は北朝鮮状態な件」「どう見ても日本の侵略戦争が全てのはじまりです」「日本の犠牲者三百十万人。日本がアジア諸国民に与えた被害者数二千万人」などとツイートした。
これに対し同町に「町の公式見解なのか」といった苦情が相次いでいたという。

この問題を考える上では、

1 この種の公式アカウントの運用の在り方
2 1を前提としつつ、賛否両論ある問題についての、コメントの仕方
3 騒ぎが起きた場合の事後対応

といった点が、今後の教訓になるのではないかと思います。
まずは、長万部町の公式アカウント、という位置づけの「まんべくん」が、上記のような、国民の間でも様々な意見がある問題を、ツイートで取り上げるのが適当なのか、ということが問題になります。あくまで、地方自治体の公式アカウントである以上、この種の問題についての発言は、抑制的であるべき、というのが大多数の感覚でしょう。公式アカウントの性格を考えた上で、その性格に見合ったツイートにする、ということを考える必要があります。
公式アカウントとして、賛否両論あるような問題についてツイートする、という場合には、公式アカウントとしての性格を考慮しつつ、ツイッターがそもそも1ツイート140字でしか表現できないツールであることも考慮して、きちんと意が伝わるようなツイートにすべきではないかと思います。当時の日本は北朝鮮状態、といっても、何を持って「北朝鮮状態」と言うのか、侵略戦争といっても、侵略戦争とは何で、どこを捉えて侵略戦争と言うのか、犠牲者の数を比較することで何を見出そうとするのか、等々、問題が重く深ければ、それだけ様々な疑問がわき上がってくるもので、安易な断定、と捉えられるようなツイートは、それが地方自治体の公式アカウントであるだけに、疑問が凭れてもやむを得ないという印象を受けます。
一連のツイートで騒ぎが大きくなった後、地方自治体の公式アカウントである以上、問題があったと考えればすぐに謝罪するとか、説明が不十分であると考えれば何らかの方法で補足説明をするなど、適切な方法があったと思われますが、まんべくんのツイートでは、そういったことをしないまま、一種の開き直りと取られてしまうツイートが重ねられ、余計に騒ぎを大きくしてしまった側面があるように思います。
今回の騒動は、特に、公式アカウントで、多数のフォロワーがついているような場合の、ツイートや事後対応、という点で、参考になるケースと言えるでしょう。