清貧と復興 土光敏夫100の言葉

清貧と復興 土光敏夫100の言葉

清貧と復興 土光敏夫100の言葉

土光氏といえば、行政改革、質素な自宅でメザシを食べる姿が、今なお、私にとっても印象的ですね。以前、仕事の関係で、土光氏の出身地である岡山へ行っていた当時、岡山市内にある土光氏の顕彰碑を見てきたことがありました。岡山の人々の、土光氏に対する尊敬の念が感じられて、感慨深いものがあったことが思い出されます。

http://www.burari2161.fc2.com/dokoutosio.htm

この種の本は、あちこちから引っ張ってきたような内容を切り張りして1冊作ってみました、といった、薄っぺらい安直なものが多く、滅多に買わないのですが、土光氏、ということで興味を感じた上、書店で手に取ってちょっと読んでみると、土光氏の言葉をうまく配列し、その生涯や考え方を振り返るという、うまい内容になっていて、これはおもしろそうだと思い買いました。少し読みつつあるところですが、にらんだ(?)通り、興味深い内容で、買って当たりでした。
題名にもなっていますが、土光氏の、「個人は質素に、社会は豊かに」という姿勢は、それが絶対的に正しいとまでは言いませんが、いつの時代にも変わらず支持を集める、集めるべき重要なものを含んでいると言えるでしょう。身の丈に合った生活をする、身の丈の範囲内で地道に暮らす、というのは、個人だけでなく、あらゆる組織、さらには国家にも通じるものがあり、享楽に身を委ねその日暮らしを続けた末にあるものは何か、ということを、我々が目の当たりにしている今、土光氏に再び光を当て、そこから学ぶべきものを学ぶ重要性には大きなものがあると感じます。