情報社会と刑法(園田寿)

情報社会と刑法

情報社会と刑法

先日、法政大学多摩キャンパスで行われた刑法学会の際、この本を買おうと思っていたのですが、ドタバタしているうちに買いそびれ、園田先生から贈っていただきました。ありがとうございました。>園田先生
インターネットに絡む、いわゆるサイバー犯罪は、ネット社会の進展に伴い増加し、日本だけの問題ではなく世界的な問題なっていますが、勉強しようとしても、どういったところから手を付けて良いのか、わかりにくいものです。まとまって取り上げた本も、ありそうで意外とないもので、特定の問題点について資料を探すと、あちらこちらから論文等を引っ張り出してくる必要性があったりして、結構、面倒なものです。
その点、この「情報社会と刑法」は、この分野に関する園田先生による過去の論文、論考がまとめられ、これ自体が、日本のサイバー犯罪史を反映したもので、問題点を横断的に取り上げた形になっている上、これを読むことで、この分野で問題になる点を大づかみに理解することが可能で、一種の基本書としても使えそうです。
この分野に興味を持つ人は、手元に置いて、必要に応じ取り出し読むべき1冊、ということになると思います。