野球にときめいて―王貞治、半生を語る

野球にときめいて―王貞治、半生を語る

野球にときめいて―王貞治、半生を語る

王貞治氏の半生記を、同氏の語りに基づいてまとめたもので、よみやすく、また、同氏の歩みがよくわかる1冊になっています。
この種の本は、とかく、実績、功績を誇る、鼻につくようなものになりがちですが、この本では、成功に至るまでの悩み、苦しみや、不本意な引退、その後の指導者としての平坦ではない歩みなどが赤裸々、率直に語られていて、人としての生き方を考える上で、興味深いものがありました。その根底にあるものは、野球に対する愛情、情熱で、そういった気持ちを強く持ちつつ物事に打ち込むことの大切さということが感じられました。
王氏には、今後も、そういった愛情、情熱を持ちつつ、野球界の発展や後進の指導に尽力していただきたいと思いました。