「電源喪失で容器破損」東電報告書検討せず

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110404-00000076-yom-sci

東京電力福島第一原子力発電所2、3号機で使われている型の原発は、電源が全て失われて原子炉を冷却できない状態が約3時間半続くと、原子炉圧力容器が破損するという研究報告を、原子力安全基盤機構が昨年10月にまとめていたことがわかった。
東電は報告書の内容を知りながら、電源喪失対策を検討していなかったことを認めている。
国は2006年に「原発耐震設計審査指針」を改定し、地震の想定規模を引き上げた。これを受け、国の委託で原発の安全研究に取り組む基盤機構が、09年度から様々な地震被害を想定した研究を始めた。

国の指針が改定されたのが2006年で、研究を始めたのが2009年度からということですが、その間、改定を踏まえた検討はされていなかったのでしょうか。昨年10月に研究報告がまとめられた後、速やかに、できることをまずやっておく、ということすらされていなかったことが、今となっては悔やまれますが、もう遅いですね。
現在の深刻な事態が、未曾有の天災だけによるものではなく、原発の危険性や厳重な対策の必要性を看過したことによる「人災」の側面が大きくある、ということが、徐々に明らかになってきていると思います。