海戦からみた日露戦争

海戦からみた日露戦争 (角川oneテーマ21)

海戦からみた日露戦争 (角川oneテーマ21)

たまたま書店で見かけて買いましたが、日露戦争が「海戦」という観点から、わかりやすく、レベルを落とすことなく描かれていて、参考になりました。
以前、同種の本としては、

日本海海戦の真実 (講談社現代新書)

日本海海戦の真実 (講談社現代新書)

が、「坂の上の雲」が描かれた後に入手可能となった各種資料に基づき、日本海海戦の真実の姿を描き出していましたが、「海戦から見た日露戦争」では、日本海海戦における戦闘が、決して思い描かれていたように進行したわけではなく、むしろ予想外の展開の中で大勝利にまでは至らず終わった可能性もはらんでいたことが描き出されていました。とかく、東郷長官や秋山参謀を英雄視した物語になってしまいがちですが、ドラマはドラマ、現実は現実として、こういった書籍で冷静に見ておく必要性もあるでしょう。