公務のための陛下の帰京は「心苦しい」と宮内庁長官

http://www.asahi.com/national/update/0922/TKY201009220411.html

羽毛田長官は認証式などの公務について、「陛下は日ごろから天皇としての大事なおつとめと思っておられる」などと説明。今後内閣から同様なタイミングで要請があった場合も「基本的にはそのことを優先して考えていかなきゃならない」とした。その上で「わざわざお帰りいただいてということでご負担はかかる」と陛下の体調を気遣い、「ほかの日程的な工夫ができるものなら」と理解を求めた。宮内庁によると、認証式のため陛下が静養中に一時帰京したのは、今回が初めて。

公務の内容にもよりますが、大臣の認証式は、その職務を開始する上で必要不可欠なもので、天皇陛下がご静養中だからそれが終わってからにしてくれ、という悠長なものではないと思います。
皇室典範では摂政が置けるという規定がありますが、「天皇が、精神若しくは身体の重患又は重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、摂政を置く。」(16条2項)という、窮屈な規定になってしまっており、高齢になった天皇の負担軽減等のため、摂政が置ける要件をもっと緩和するか、摂政までには至らない、一種の職務代行のような制度を設けて、皇太子等が、適宜、公務を代行できるようにすることも検討される必要があるでしょう。