「儲かる時代はとうに終わった」赤貧・歯科医の告白

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100825-00000001-president-bus_all

歯科医師を取り巻く現状は厳しい。1990年におよそ7万4000人だった歯科医師数は、2006年には9万7000人に増加。それも都会に集中し、「コンビニより歯科医院が多い」と言われるほどになった。
一方、健康保険の対象となる治療に対して歯科医院に支払われる診療報酬のうち73項目の価格が、この20年間据え置きされている。歯科医療費全体も、この10年間停滞中。その間も歯科医師数は増加しているため、一人当たりの収入はドンドン目減りした。歯科医療白書によれば、歯科医の5人に1人は年収300万円以下だという。

歯科医の世界が厳しい状況になっていることは、時々、聞いたことがありましたが、この記事では、その深刻さが具体的、詳細に紹介されていて、参考になりますね。そして、これは、弁護士にとっても「今そこにある危機」と言えるように思います。今そこにある、どころか、既に現実になっている危機という見方も十分あり得るでしょう。
前から本ブログでもコメントしているように、需要、売上といったものは、わいて出てくるものではなく、今のような景気もなかなか上向かない、厳しい時代ではどうしても頭打ちになりがちで、そこに参入者が続々と出て供給が過剰になれば、限られたパイを多くの人々が奪い合うことになり、共倒れの道を歩むことになります。それだけに、特に公的な性格が強い分野では、制度設計を慎重、周到に行う必要がありますが、歯科医にしても、弁護士にしても、今のところ、とても成功しているとは言えないでしょう。
嘆き悲しむだけでなく、では、どうすればよいのか、ということを建設的な方向で考えなければならないと思います。