新興市場、不正報告相次ぐ 上場前からの粉飾決算も

http://www.asahi.com/business/update/0705/TKY201007050191.html
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証券取引等監視委員会はチェックを強化しているが、資金調達を焦って好業績を装う新興企業が後を絶たないという。
朝日新聞の集計によると、東証マザーズ大阪証券取引所ヘラクレスジャスダックの3新興市場(2009年末で計1221社)で、会計や情報開示が不適切だった企業は05〜09年度で計98社。05年度の9社から年々増加し、08年度は29社に上った。98社のうち、粉飾決算などで監視委の刑事告発が4社▽監視委の課徴金納付命令の勧告が15社▽架空取引や企業の重要な情報の非開示などで各取引所から監理銘柄指定や改善を求められたのが延べ38社。

こういった粉飾等は、発生する原因、規模等も様々ですが、偽ることで資金調達ができる、そのためには思い切って偽ってみるという誘惑がはたらく分野であり、性善説ではなく性悪説に立って、いろいろな関門を設けてフィルタリングしチェックして行くしかないでしょうね。
審査というものは、どうしても、ある時点における「点」の審査になりがちですが、不正というものは、点だけでは見抜けなくても、一定の時間軸とか「面」の中で見ることで、見えなかったものが見えてくる、ということがあるものです。警察ではないので調査には限界がある、というのはその通りですが、チェック、審査を行うにあたり、時間軸の中で、面で物事を見て行くといった工夫ができないかどうか、今一度検討してみる余地はあるのではないかという印象は受けます。
問題が起きた後に元検事長とか元警視総監といった「偉い人」に頼むよりも、問題が起きる前に、鋭く分析、調査、解明ができる人や組織に適切に依頼する、ということが、問題発生を防止し費用の節減にもつながる、無用な犠牲者を出さずに済む、ということも覚えておくべきでしょう。