ブログ利用「実名・勤務先明記」を奨励 日本IBM

http://www.j-cast.com/kaisha/2010/04/20064843.html

日本IBMは2010年4月13日、「ソーシャル・コンピューティング・ガイドライン」をウェブサイトで公開した。米IBMが2008年に制定したガイドラインの日本語訳である。この中にはブログの運営について、
IBMでの業務に関連してブログ活動をする際には、実名を使い、身元を明らかにし、あなたがIBMに勤務していることを明示するように奨励します」
「一人称で語りましょう。自分自身の意見で、その個性を前面に打ち出し、思っていることを語りましょう」
と書かれている。ツイッターSNSの利用も、これに準じて適用されるのだろう。ただし、「このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、必ずしもIBMの立場、戦略、意見を代表するものではありません」という免責文を入れることが条件となる。
身元を明らかにしない限りは利用を黙認する、多くの日本企業のスタンスとは逆である。なお、就業時間中にツイッターやブログの更新をする社員もいるようだが、ガイドラインは、
「日々の仕事を忘れないでください。オンラインでの作業があなたの仕事やお客様へのコミットメントを妨害することのないよう、注意してください」
という一文で締めくくられており、仕事に支障のない限り容認されると解釈してよさそうだ。

実名や勤務先を明記して情報発信すれば、うかつなことは書けなくなり勤務先として好都合という判断が働いているのではないかと推測されますね。その代わり、勤務時間中の、業務に支障のない更新、書き込みは敢えて禁止せず、一種の「アメとムチ」で、緩やかなコントロールを及ぼして行こうという意図がうかがえるような気がします。
ただ、匿名だからこそ自分は書きたい、書く意味があり書けることがあると考えている人も少なくないはずなので、こういったガイドラインの実効性については、やはり疑問と言わざるを得ないでしょう。
とは言え、なかなかおもしろい試みではあると思います。