「作文調書に署名要求」、村木被告改めて無罪主張…郵便不正公判

http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100415-OYO1T00230.htm?from=main1

弁護側の質問で、村木被告は「昨年6月の逮捕直後の取り調べの際、検事から『あなたは20日間の拘置後、起訴される』『私の仕事はあなたの供述を変えることだ』などと言われた」と説明。「組織として私を有罪にするという(検察側の)方針を感じた」と当時の心境を語った。

「言ってはいないことが書かれた調書を見せられ、署名を求められたこともあった」といい、署名を拒否すると、検事が「これは作文です。筆が滑ったところがあるかもしれません」と言って書き直しに応じたこともあったという。

この種の事件では、取調べを行う前に、既に「検察ストーリー」ができあがっているので、いちいち供述を求めなくても、「作文」して調書は作成でき、ストーリーに反する話を聞いても意味がないと思っているので、まともに話も聞いてくれないものです。ブレーキが壊れてアクセルを全開にしている車のようなものなので、歩行者をはね殺そうが他の車に衝突しようが関係ない、という状態と言っても過言ではないでしょう。
さらに恐いのは、この種の事件が見るも無惨な無罪で終わっても、関係者が処分されるわけでもなく、証拠をまともに見られない無謀さが、仕事熱心、積極的といったプラスの評価にすり替えられ、あの事件は裁判所や弁護士が馬鹿だったから本来有罪のものが無罪になった、といった、問題の本質からかけ離れた評価が検察庁内でされてしまいがち、ということでしょう。車を暴走させ歩行者をはね殺したり他の車に衝突したりしても、そういった無謀な行動がプラスに評価されるなら、これからも車を暴走させよう、ということになってしまうのは必然です。そうして無茶な捜査が繰り返されて行くということを、そろそろ止めなければならない時期に来ているような気がします。