トムラウシ山遭難事故の生存者招きシンポ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100227-00000546-san-soci

北海道・大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で昨年7月、ツアー登山参加者とガイド計8人が死亡した遭難事故に関するシンポジウムが27日、神戸市灘区で開かれた。事故をめぐって公開の場で討論が行われたのは初めて。事故の生存者や山岳団体などをパネリストに約200人の参加者を交えて討議が行われたが、会場からは、ツアー会社やガイドの姿勢などに疑問の声が多く上がった。

会場からはガイドの判断に関する疑問の声が多く、山岳ツアー会社「アルパインツアーサービス」の黒川恵社長は「本格的に登山をやった人が設立したツアー会社は国内にわずか数社しかない」と話し、磯野剛太・日本山岳ガイド協会理事長も「きちんと研修を受けたレベルのガイドは650人程度なのに、ツアーや学校登山、市民団体などの引率者を含めると5000人ぐらいがガイド業をしている」と実態を紹介。また「業界、ガイドのあり方も検討しなければならない」と述べ、新しい取り組みの必要性を強調した。

8名もの尊い人命が失われた事故の記憶が蘇りますが、適正な研修を受けたガイドの少なさ、知識や経験に問題があるガイドがその何倍もいて、ガイドや引率を行っていることに驚かされます。この状態では、今後も同様の事故が起きる可能性が高く、そうなれば、事故の教訓が何ら生かされていないということになってしまうでしょう。
わかりやすいマニュアル、ガイドラインを作成したり、知識、経験を備えたガイドには、それとわかるような資格を授与するなど、業界全体として、事故を防止するための取り組みを早急かつ確実に進めて行く必要があると思います。