一家5人殺害事件、名古屋高検が上告 無期判決に不服

http://www.asahi.com/national/update/0209/NGY201002090011.html

岐阜県中津川市で2005年、一家5人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた元同市職員、原平被告(62)について、名古屋高検は上告期限の9日、一審に続き無期懲役(求刑死刑)とした名古屋高裁判決を不服として最高裁に上告した。上告審で検察側は「5人殺害で無期懲役は軽すぎる。死刑適用の判断基準を示した最高裁判例に違反する」と主張するとみられる。

いわゆる永山基準に照らした場合、本件のように殺害被害者が5名にのぼっている以上、結果の重大性故に死刑は回避できない、というのが検察庁の考え方でしょう。確かに、この被告人には実母から長年にわたり虐げられるといった気の毒な事情があったようですが、わざわざ娘や孫を騙して呼び寄せてまで殺害するなど、無理心中にしても度を過ぎたものがあって看過しがたい、という意見にも傾聴すべきものがあります。最高裁の判断が注目されます。