<陸山会事件>水谷に5000万円出金伝票

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100131-00000005-mai-soci

特捜部のこれまでの調べに対し、水谷建設元幹部は、04年10月に東京都内のホテルで、小沢氏の私設秘書だった民主党衆院議員、石川知裕容疑者(36)=同=に5000万円を、05年4月には同じホテルで大久保秘書に5000万円を渡したと供述したとされる。この計1億円は大久保秘書の要求に基づくもので、国発注の胆沢(いさわ)ダム(岩手県)の下請け工事受注の謝礼と説明しているという。
関係者によると、05年の出金伝票は水谷建設経理関係の部署で見つかった。また、紙袋の授受を目撃したのは水谷建設とは別の建設業者という。

裏金というのは、「裏」のお金ですから、足がついてはまずいわけで、通常、出金伝票とか領収書等、それとわかるような証拠は残さず、裏で作ったお金を充てるものです。裏金を作ったことがある人であればわかると思いますが、作るのは結構大変なもので、それも金額が大きければ大きいほど手間がかかるものです。
こういった裏金というものについては、以前

堀江メール>送金指示のコピーを公開 民主国対委員長
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060218#1140194724

でもコメントしたことがありますが、この件では、メールも送金も真っ赤な嘘、ということが後に判明しています。
記事にある情報が事実とすれば、裏金としては極めて異例の出金のされ方をしたということになり、そもそも本当に、こういった記事で報じられているような使途に充てられたのかという疑問は生じるでしょう。
収賄、選挙違反などの事件で、使われたお金の原資を特定する捜査は当然のこととして行われますが、その特定を間違ってしまって、後日、そのお金が別の使途に充てられたことが判明してしまうと、事件自体が終わってしまう(起訴できなかったり無罪になる)ということが起きます。そういうことが起きかねない危惧、というものを、この件でも感じさせるものがあります。
できすぎた事件、証拠がそろいすぎた事件というのは危なく、どこか仕組まれたものがある、ということも考えてみる必要がありそうです。