JAL国有化の罠(週刊ダイヤモンド2009年11月7日号)

和歌山駅のキオスクで買おうとしたところ、そもそも週刊ダイヤモンドは取り扱っていないということで、JALで帰京した後、先ほど羽田空港内の書店で買い、事務所へ戻るまでの電車内で読みました。
知人の元JAL客室乗務員によると、内容に偏りがあるとのことで、また、読んでいても、JALは悪、ANAは善、といったステレオタイプな見方が感じられるところもあり、割り引いて見なければならない点もありそうですが、再建へ向けての関係者の攻防や、こうなってしまったJALの様々な問題点といったことは、うまく紹介されているように感じられました。
私も、小なりといえども「経営者」(単なる個人事務所の経営ですが)ですから、ここまで追い込まれたJALには、反面教師として学ぶところは多いと感じます。経営というものの中で、無駄を省き合理化し、切るべきものを切る、無駄な経費、付き合い、しがらみ、取引先といった様々なものをばっさりと切って行くというのは、精神的にもかなり辛いものであり、辛さを避けようとすれば回避してずるずる、だらだらと過ごしているのが楽は楽ですが、そういうことをしていたら、今のJALのようになってしまう、というのが、わかりやすく導き出せる教訓でしょう。
ただ、上記の記事では「良い子」になっているANAも、世界的な航空会社の熾烈な競争の中では安閑としてはいられないはずで、今のJALの姿は明日のANAの姿にもなり得る、ということも、読みながら感じました。