豊田・広瀬両被告の死刑確定へ 地下鉄サリン事件

http://www.asahi.com/national/update/1106/TKY200911060255.html

教団の元幹部ではこれまでに、元代表松本智津夫死刑囚(54)ら6人の死刑が確定しており、豊田、広瀬両被告が確定すれば計8人となる。このほか、二審で死刑判決を受けて、5人が上告中。

オウム真理教の捜査に携わっていた平成7年、平成8年当時、上記の両名の供述調書もかなり読みましたが、優秀な頭脳を持ち、元々の人間性も決して悪いものではなく、社会的に評価の高い大学へ進学して、順風満帆の人生であったはずが、なぜ大量殺人者になってしまったのか、考え込まざるを得なかったことが思い出されます。それを「洗脳」と一口で言ってしまうのは簡単ですが、問題は、人間の心の中に潜む弱さ、利用されやすさ、弱さにつけ込まれ徹底的に利用されてしまった場合の、それが特に優秀な人間であった場合の甚大な危険性ということでしょう。カルト集団に引っ張り込まれ人生を大きく暗転させる例は跡を絶ちませんが、オウム真理教に関する記憶が薄れがちな中、豊田、広瀬のような人々から導き出される教訓といったことを、今後も考えて行く必要性というものをしみじみと感じます。