おとり捜査や司法取引検討=取り調べ可視化に伴い−就任会見で中井国家公安委員長

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090917-00000102-jij-pol

おとり捜査は、捜査当局などが相手に身分や意図を隠して犯罪実行を働き掛け摘発する手法。司法取引は、捜査当局が容疑者らの協力と引き換えに刑や罪状を減免する制度で、中井委員長はこれらについて「日本にはなじまない」との懸念も示しつつ、「当局に幅広い権限を持たせなければ、治安に対する要望は満たされない」と話した。 

今日の午後、某テレビ局の某番組での取り調べの可視化を巡る特集の中でインタビュー取材に応じてほしいという依頼があり、担当者と話をしていた際、私から、正に中井大臣と同じような話をしていたところでした。ただ、新たに捜査機関が持つ権限が広範に過ぎれば、新たな人権侵害を生じかねず、慎重な検討が必要でしょう。
私自身は、上記のような制度が日本にはなじまないとは考えておらず、要は慣れと使い方の問題になると見ていますが、この流れが進めば、捜査が大きく変革されることは間違いなく、副部長が率先して被疑者を怒鳴りあげているような現状の特捜部型の捜査も大きく変わって行かざるを得ないでしょう。変わった先に、きちんと真相を解明し裁判所や裁判員に納得してもらえるような未来があるか、ということですが、さて、どうでしょうか。ここからは、しがない弁護士のマターではなく、権限と責任のある人々がうまく制度設計すべきところでしょう。