<大雪山系遭難>無理な行程が引き金…中高年ら寒さ感知遅れ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090718-00000001-mai-soci

トムラウシ山で遭難した18人が避難小屋を出発したのは、16日午前5時半ごろ。当時、避難小屋にいた静岡県の男性(66)は「雨と風で体感気温は相当低く、リュックカバーが風で吹き飛ばされ、岩にしがみついて四つんばいで歩くような状態だった」と過酷な気象状況を振り返る。
18人の中には出発を不安視する人もおり、午前11時ごろ、その不安が現実となる。
山頂付近で女性客が動けなくなった。女性客はガイドとともに現場に残り、16人は下山を続けたが、約1時間後、別の女性客も意識不明に。その後も、ガイドのペースについていけず、脱落する人が相次いだという。

上記のように、悪天候の中、敢えて避難小屋を出て出発した点に、ガイドの過失が認定される可能性が出てきそうですね。避難小屋にとどまり天候の回復を待っていれば、日程は大幅に狂ってしまっても、このような大惨事は避けられたでしょう。
昔、

洞爺丸はなぜ沈んだか (文春文庫 (248‐4))

洞爺丸はなぜ沈んだか (文春文庫 (248‐4))

を読んだ際に、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050814#1123951402

でも少し触れましたが、経験豊富な洞爺丸の船長が、台風接近の中、船を出して失敗し、その一方で、慎重を期し乗客の圧力にも耐えて船を出さなかった羊蹄丸の船長が犠牲を出さずに済んだ後に、自分は臆病であっただけではないかと自問自答するシーンがあり、天候の今後を予想することの難しさや、そうであるからこそ慎重を期す必要があるということを、改めて強く感じました。