http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090406-00000001-aera-soci
正社員でもリストラの対象になる今回の経済危機。会社で生き残るため、会社を離れても生き残れるように、資格取得を目指す20代30代が再び増えつつある。司法書士のような難関資格であればあるほど、取得さえすればなんとかなると思っている人も少なくない。
だが、『年収2000万円の仕事術』などの著書がある柴田英寿さんは、資格を持っているだけでは意味がないと指摘する。
「持っているだけで稼げる資格は存在しない。大切なのは、実務経験やコミュニケーション能力、人脈であり、それは机の上で勉強したからと言って身につくものではない。今の30代には考えてばかりで頭でっかちな人が多いような気がする」
私の場合、検察庁を辞めたのは36歳の時でしたが、その前から、転職に関する「35歳限界説」といったことは知っていて、転身がやや遅かったかな、という気はしていましたね。
ただ、まだ検察庁、検事で固まってしまうまでは至っていなかったので、民間企業勤務や弁護士業務にそれほど違和感を感じず、徐々に馴染むことはできたように思います。と言っても、それまでは、検察庁の中にいて、国策捜査すらできてしまうような、権力の塊のようなところにいたものが、一介のしがない弁護士になったわけですから、それまで検事に対してはへいこらしていた裁判官に陰湿に意地悪されたり、それなりに、いろいろなことはありました。
裁判所でのひどい扱いというと、思い出すのは、現在、裁判所の要職にある、ある男によるもので、公判中の被告人に関する保釈面接に行ったところ、極めてそんざいな態度、いかにも面倒だという感じで「言いたいことあれば言ってください。」と言われ、やむをえず、ふてくされた態度で黙ったままのこの男の前で、2、3分話したところ、「それだけですね。では終わります。」と言い捨て、さっさと出て行ってしまい、弁護士というものが根本的に嫌いなのかもしれませんが、ひどい奴だと思ったことがありました。
それはともかく、今思うのは、あのまま検察庁にいれば、世間的には順風満帆の役人ライフで安定はしていたものの、成長はなく、狭い世界で単に「俺様化」していただろうし、自分の力でどこまでやれるか、どこが限界かということにチャレンジしてみる人生というものも、人生が一度しかない以上、やってみておもしろかったな、ということです。
その意味で、上記に引用した記事の一節は、共感を覚えるものがありました。