日米開戦時の近衛文麿

4月初めから日経朝刊の私の履歴書で、博報堂最高顧問の近藤道生氏が執筆していますが、昨日は、日米開戦直後の近衛前首相が、苦渋の表情で語っていた様子が紹介されていて、興味深く読みました。
このあたりの事情がよくわかるのは、映画のトラ!トラ!トラ!でしょう。映画の中でも、近衛首相が継戦能力について問い、山本連合艦隊司令長官が、短期間に限られ開戦を阻止する必要性があると訴えるシーンがあり、印象的でした。
歴史に、もし、はないとはいえ、近衛首相に、一身を犠牲にしても開戦を阻止する気概、行動力があれば、山本長官に、軍人として分を越えた振る舞いと謗られても国家の存亡を優先して行動するだけの決意ができていれば、その後の日本の歩みは大きく変わった可能性が高いでしょう。
人としていかなる判断をすべきか、いかに身を処すべきかには、常に難しさが伴いますが、そのことに改めて思いを致し、考えさせられるものがありました。