三橋歌織被告の責任能力、再び鑑定へ 夫殺害控訴審

http://www.asahi.com/national/update/0331/TKY200903310215.html

一審では弁護側、検察側がそれぞれ申請した2人の精神科医が鑑定し、いずれも「心神喪失だった可能性がある」とする結果を口頭で報告した。31日の公判では、弁護側鑑定医の証人尋問が改めて行われ、鑑定医は「殺害前から夢と現実の区別がつかない状態になり、持続していた。被告は自分の行動を制御することが困難だった」と述べた。

刑事の控訴審では、裁判をやり直したり、一審の続きをやるのではなく、一審判決の当否が事後審査されるという訴訟構造になっていますが、東京高裁が改めて鑑定を行う、というのは、一審で取り調べられた証拠や当事者の主張を見て、それなりに疑問を持ったという可能性が高いでしょう。
マスコミの多くは、セレブ妻によるバラバラ殺人、セレブ妻から殺人犯への転落、といった、おもしろおかしい興味本位の報道をしていましたが、責任能力にかなり問題がある、その意味では酌むべき事情も少なからずある被告人による犯行、ということが徐々に明らかになって、おもしろおかしく興味本位で報道したマスコミの姿勢にもかなり問題があったということは言えるのではないかと思います。