検察、状況の再現取りやめ 江東・女性殺害事件

http://www.asahi.com/national/update/0119/TKY200901190314.html

これまで遺体を解体した状況を被告への質問や再現画像で示してきた検察側が、頭部の解体については供述調書の読み上げに立証の方法を変えた。弁護人が「被告の人格を破壊する」と異議を申し立てていた。
公判終了後、検察側は「遺族は被告の口から詳細が語られることを評価していたが、被告も話しづらくなっていた。弁護側の申し入れもあり、配慮した」と説明した。

捜査の際に、何のために供述調書を作成しているのかという素朴な疑問が生じますね。それを朗読して終わりにしろとは言いませんが、供述調書の朗読も適宜、折り込みながら、真相をきちんと裁判官、裁判員(はまだいませんが)に伝え、無用な精神的負担も与えない、被害者の尊厳にも配慮するという、よりスマートな立証方法があるはずで、それをしないのは単なる怠慢でしかないでしょう。
こういった被告人質問を検察官が行うのであれば、今後は、被告人が事実関係を認め反省していことは公判で述べつつも、単に供述調書を内容をなぞるだけで被害者に対する配慮を欠き被告人をさらしものにするような被告人質問に対しては、供述拒否権を行使して答えない、という対応も真剣に検討すべきかもしれません。