http://sankei.jp.msn.com/world/america/090116/amr0901161031010-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090116/amr0901161031010-n2.htm
目撃者によると、飛行機は急激にでなく、徐々に川に向かって降下し、着水の衝撃を抑えるため、機長が最大限の操縦をしていたこともうかがえる。
男性乗客は米CNNテレビに、「機体がひっくり返ってばらばらになるのではないかと覚悟したが、そうならなかった。素晴らしい着水だった」と恐怖が安堵に変わった瞬間を語った。
航空機事故は、危機管理等を考える上で参考になることが多く、私自身も素人的な興味があって、それに関する本も何冊か読んだことがありますが、この種の事故で着水し死者を出さなかった、というケースは極めて珍しいのではないかと思います。離陸後間がなく高度が上がっていなかったことや、近くに川があったことといった幸運もあったとはいえ、運航乗務員の高い技量に基づく冷静な対応ということがなければ、悲惨な結果になっていたことは間違いないでしょう。
危機に陥った際、運航乗務員がどのように対応したかということを、今後、何らかの形で紹介してもらい、是非、読むなどして知りたいと思います。
追記:
「ハドソン川の英雄」に賞賛、USエアウェイズ機事故
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2559054/3689776
サレンバーガ機長の同僚のUSエアウェイズ操縦士で8年間のエアバスA320型機の操縦経験を持つジョン・シルコット(John Silcott)氏は、A320は主翼の下にエンジンがあるためサレンバーガ機長は機体を尾翼から着水させたのだろうと説明する。「エンジンが先に着水していれば、機首が水中に突っ込んでいただろう。素晴らしい着水だった」
サレンバーガ機長は、空軍パイロット経験のほか、米航空機パイロット協会(Air Line Pilots Association、ALPA)で安全担当委員長やインストラクターを務め、米運輸安全委員会(NTSB)の航空機事故調査に参加した経験も持つベテラン。
この事故に備えて搭乗していたかのような経歴ですが、このような人物が機長として操縦桿を握っていたということは、幸運と言うしかなく、信仰心がない私にも、何か神秘的な力が働いていたような気がします。
日頃からの地道な訓練、鍛錬の積み重ねが、こういった突然の危機の際に大きく生き、多くの人々を救うものである、ということが強く感じられます。