部下に拳銃突きつけた元警部補を不起訴、心神耗弱など理由に

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081226-OYT1T00843.htm

地検は起訴猶予の理由を〈1〉犯行時間が2回とも30秒に満たなかった〈2〉当時、心神耗弱状態だった〈3〉犯行前後は適正に執務し、約37年間、警察官として勤務していた〈4〉反省し停職3か月の懲戒処分を受け依願退職もした――などと説明。元警部補が受診した医療機関に照会するなどし、心神耗弱と判断したという。

記事の中でも指摘されていますが、「犯行前後は適正に執務し」、犯行当時だけ心神耗弱というのは、一体、どういう心神耗弱なのか疑問で、本当に心神耗弱とすれば、そういう人間にけん銃を持たせて勤務に就かせていた警察の体制自体に重大な問題があったということになりかねません。
そもそも、「犯行時間が2回とも30秒に満たなかった」などとされていますが、この種の犯罪で問題なのは時間の長短といった瑣末なことではなく、警察官がけん銃を不正使用し、しかも、部下に突きつけるという言語道断の行為に及び、しかも、その回数が複数回に及んでいるということでしょう。そういった行為に及び懲戒処分を受けたり退職を余儀なくされるのは当然のことです。
田舎の警察と田舎の地検がなれ合った結果の、大甘の軽きに失する処分に、苦し紛れのでたらめな理由が取ってつけられているようにしか見えませんね。警察犯罪に対し毅然とした厳しい姿勢が取れない検察庁の体質が現れた処分という印象を強く受けます。