佐賀 司法解剖医ゼロ 不在状態10ヵ月 年内解消目指す 変死体は県外搬送 捜査現場に不安

http://news.goo.ne.jp/article/nishinippon/nation/20081020_evn_004-nnp.html?fr=rk

ボツネタ経由で知りましたが、由々しき事態になっていますね。

全国的に通常は、教授交代で空白期間ができても、前任者などが解剖を引き受けるといい、解剖医が県内にいなくなるのは異例。佐賀県警幹部は「解剖医に現場に立ち会ってもらえれば、死因の特定も円滑に進むが、今の佐賀では、それはできない相談だ」と険しい表情を浮かべる。
7月に県内で無理心中とみられる事件が発生、子ども2人の変死体が見つかった。捜査員が現場から携帯電話で九大など4大学に解剖を依頼したが、別の解剖や出張などですべて断られた。遺体を冷蔵保存する方法もあったが、県警は「一刻も早く子どもの死因を特定する必要がある」と、九大の担当医師に講演をキャンセルしてもらった。

私も、検察庁にいた当時は、司法解剖に立ち会ったり、解剖医に事情を聴きに行ったりする機会があって、その際、話の中で後継者確保が難しい、といったことを聞く機会がありました。
過去の冤罪事件を見ても、法医鑑定の正確性が激しく争われたものも少なくなく、事件の正しい結論を導く上で法医学が重要であることは、改めて指摘するまでもないでしょう。
後継者育成のため、例えば日弁連あたりが中心になって、奨学金を出すとか研究費を支援するなど、目に見え効果が出る対策を講じるべきではないかという気がします。