- 作者: 山口厚
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/06/20
- メディア: 新書
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今日の早朝に帰宅して、眠くてふらふらした状態のまま、何か読んでから寝ようと思ったところ、これが目に入ったので、少し読んで寝ました。違法性のところを読んでみました。
刑法の違法性に関する議論は、どういうレベルであってもなかなか難しいもので、特にこの種の「入門」と銘打ったものでは難しい面がありますが、非常にわかりやすく説明されていると思いました。
本の帯には「裁判員制度時代の市民的常識」とあって、犯罪や刑法に興味がある一般の人々が主な読者として想定されているようですが、法学部に入学したばかりでこれから刑法を本格的に勉強しようとしている人などにとっても、かなり役立つ1冊であるように思います。
追記:
私自身は、団藤・大塚で勉強して司法試験に合格した世代で、そのせいもあって、結果無価値論ではなく行為無価値論です。「人格責任論」とか「国家社会的倫理規範」といった、団藤・大塚で学んだ人にとっては懐かしい単語が、改めて思い出されました。
最近、年をとってきたせいか、人格責任論、というのは、やはり正しいのではないか、と思ったりしています。と言っても、この年になってきたら自分で自分の人格に責任を持つべき、という語感ですが。