ユダヤ人の子供2500人を救った女性死去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080513-00000947-san-int

センドラーさんは1940年秋から、社会奉仕家の立場を利用して同ゲットー内に入り、幼児たちをスーツケースに入れたり、スカートの中に隠すなどして逃すことに成功。ナチス占領下でユダヤ人を助けることには、銃殺などの重罪に処せられる危険があったが、2年以上も命がけの活動を続け、子供たちを孤児院や病院、教会などに匿った。
43年春、ゲシュタポ(国家秘密警察)に逮捕され、強制収容所で拷問を受けるが、「活動内容を明かすぐらいなら迷わず死を選ぶ」(生前の伝記)と、かたくなに沈黙を守り通した。その後、仲間がナチス高官を買収し、辛くも死を免れたが、拷問のため足や腕を骨折し、無意識状態のまま近くの森の中に捨てられた。
英雄的な行動は、幼児たちを救ったことにとどまらない。“生き別れ”を余儀なくされた幼児と親が戦後、再開できるようにと、幼児1人1人の名前などを紙に書き、リンゴの木の下に埋めたことがその例だ。戦後は社会奉仕家として活動を再開、65年にはイスラエルから表彰を受けた。

センドラーさんは昨年のノーベル平和賞候補にも挙がるなど、その勇気ある行動は世界で称賛されたが、死の間際のインタビューにで、「私が『英雄』と呼ばれることには抵抗がある。実はその逆だ。私はほんの一握りの子供しか救えなかったことに、今も良心の呵責(かしゃく)を感じ続けているのです」と語っていた。

人について、この人は本当に立派で頭が下がるな、と、しみじみと思うことは、それほど多くあることではありませんが、この記事で紹介されている方は、本当に人間として立派で尊敬できると思います。
ナチスによるホロコーストの中で、人間に対する信頼、といったことを辛くも維持できる要素があるとすれば、少数ではあっても、我が身の危険を省みずユダヤ人保護、救済に動いた人々がいた、ということでしょう。「金で買えないものはない」などとうそぶくような人間がいくらいても、世の中はよくならず、この記事で紹介されているような人の何分の一であっても、世のため人のために貢献できる人材をいかに育成、輩出できるかが、今の日本に問われているような気がします。

勇気ある女性イレーナ・センドラー 
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