裁判員制度が始動 11―12月に登載通知

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200712310327.html

候補者名簿には全国で三十数万人が登載される予定で、最高裁は通知直後に問い合わせが殺到すると想定し、電話相談窓口を設置する方針。
○九年五月までに裁判員法が施行され、対象事件が起訴されると、候補者名簿から事件ごとに五十―百人をくじで選び、裁判所に呼び出す。○六年の対象事件数などで試算すると、裁判員に選ばれる全国平均の確率は四千百六十人に一人。

いよいよ裁判員制度開始が迫ってきたことが実感されますが、日本の刑事司法制度をより良い方向へ変革して行く起爆剤のような存在になるか、あるいは、刑事司法をいたずらに混乱させ世界の失笑の中に制度を崩壊させる「自爆テロ」のような存在になるか、予断を許さないものがあるように思います。私自身は、一介の実務家ですから、できてしまったものは仕方がない、始まった制度の中でベストを尽くし望ましい(と私自身が考える)結果を目指して努力するだけ、と考えていますが、目も当てられないような無残なことになった場合、では、どうするか、ということが必然的に問題になるでしょう。あまり予想したくない近未来ですが、気になるのは、生じた種々の混乱の中で、思わぬ不利益(冤罪に泣くなど)を被る関係者が出ることです。おそらく、特に裁判所にかかる負担には多大なものがあり、相当な覚悟が必要でしょう。