「外国人犯罪者―彼らは何を考えているのか」

帰国するチャイナエアライン機の中と、到着後の電車の中で読み切りました。
法務省の協力により、刑務所で受刑中の外国人及び日本人から得られたアンケート結果に基づき、分析、検討を加え、単なる抽象的な外国人犯罪論とは一線を画していて、参考になりました。ただ、著者の「感想」「推測」の部分は、あくまで感想、推測として読み流すのが無難かもしれません。
日本の刑事裁判は(他国の刑事裁判も、おそらく同様と思いますが)、「日本の」裁判としての考え方に基づいて進められ、犯罪や犯罪者に対する責任追及も、そのような考え方に立って行われますが、対象が日本人ではない場合、なぜそのような考えに立つのか、なぜそのようなことを言われるのかが、皆目見当がつかない、ということも、かなり起きているはずだと、改めて痛感しました。
今後の外国人犯罪対策を考える上で、このような実証的な研究は大きく役立つものになると思います。