新司法試験の合格率40% 受験の全68校で合格者

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007091301000604.html

法科大学院の理念である「多様な人材の養成」の指標となる法学未修者の合格率は32%と低迷。来年は全体の合格率とともにさらに低下する恐れもあり、社会人離れが懸念される状況だ。

「さらに低下」しても、昔日のように2パーセント、3パーセントということにはならないでしょう。これだけの高い合格率の中で、「社会人離れ」してしまう程度の社会人は、法曹など目指さないほうが良いのではないかと思います。
法科大学院や新司法試験については、いろいろな問題が指摘されていますが、安易に、覚悟のないまま法曹を目指す人が増えた、ということも、弊害の一つでしょう。法曹になるということは、時には人の生死の問題にも関わる、修羅の道に入るということであり、やればやるほどやっている人間は不幸になり深く暗い淵の中に沈んで行くような面があります。私自身、特に信仰があるわけでもありませんが、自らの来し方を振り返る時、死後の自分は、おそらく良いところへは行けないだろう、生前の罪業を背負うだけ背負って血の池に沈み針の山を登り業火に焼かれて苦しみ続けるのだろう、と思うことがあります。
そこまで思い詰める必要もありませんが、合格率が40パーセントだ、30パーセントだ、といった程度のことで一喜一憂しているようでは、法曹としての先が思いやられるというのが、率直な印象です。