「押しつけ的天下り」認める答弁書 事務次官数人が反対

http://www.asahi.com/politics/update/0328/010.html

答弁書江田憲司衆院議員の質問主意書に対するもので、「再就職あっせん」について「国民の目から見て、押し付け的なものも含まれている」と明記した。省庁側は「押しつけ的あっせんはない」との立場をとってきたが、首相が1月の施政方針演説で「押しつけ的あっせんを根絶する」と約束したため、答弁書で従来の立場を事実上修正した。

押しつけなくても引く手あまた、という人材もいないわけではありませんが、それはごく一部であり、大多数は、役所側が、生活保障の観点から、再就職先を確保し斡旋しているのが実態で、依頼されたほうも、断ればどんな不利益、嫌がらせがあるかもしれず、「押しつけ」と感じつつも受け入れているというのが実態でしょう(それにとどまらず、受け入れるなら「おみやげ」付きで、ということになってしまっているのが、公共工事等における官民の関係で、そこが、今、厳しく切り込まれています)。
表面的に見れば、「優秀な人材をご紹介いただき、ありがとうございます」ということになっていても、実際はどうか、ということは、本人を含め、皆、知っていますから、「押しつけていない」といくら強弁しようとしても説得力はありません(上記のように「おみやげ」付きならば、押しつけにはならないものの、別の深刻な問題が生じます)。
この問題は、公務員のキャリアを、現在のように、終身雇用型、(特にキャリア官僚の場合)終身と言いつつも定年前に徐々に退職して民間に再就職するという形態で今後も維持するか、公務員制度の在り方という、根源的な問題を含んでおり、一筋縄では行かないものがあります。