日弁連、新米弁護士に「ノキ弁」のススメ

http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070210/wdi070210003.htm

日弁連は1人事務所の弁護士向けのパンフレットで、新たに弁護士を雇い入れた事務所について、「多くの事務所がメリットを感じている」「8割以上が成功と感じている」と、バラ色の「宣伝文句」を並べた。
さらに、雇用形態としてノキ弁も例示。「給与を支払う必要がない」「事件処理に広がりが出る」とメリットを強調。新人には、「先輩が仕事を回したり配慮をしてくれる」「独立性が高く自由」と呼びかけている。

今日、事務所で起案している合間に、上記のパンフレットなるものに、ぱらぱらと目を通しましたが、ぽいっとゴミ箱に捨てて、また起案にいそしみました。
給与を支払わずに、「軒」だけ貸しておいて、「事件処理に広がりが出る」というのは、バラ色の幻想を振りまきすぎているのでは、というのが実感ですね。「軒」を借りるほうが、「先輩が仕事を回したり配慮をしてくれる」と考えるのも、いかにも甘いと思います。
軒を貸したほうも借りたほうも共倒れになって、一緒にどこかに並んでぶら下がっている、といった悲惨な事態もあり得ることだと思います。
今日、私が起案していた書面も、なかなかややこしい問題があって、「軒」を借りている弁護士には、とても任せられませんし、任せておかしなものができるのを待っているよりは、休日でも事務所に出て、自分できちんと作成したほうが早く、依頼者に迷惑もかけずに済みます。
弁護士だけが職業ではなく、別の仕事を探す、という選択肢も真面目に検討するよう勧めるべきでしょう。>日弁連