「ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか」(佐々木俊尚)

今年になって最初に読んだ本でしたが、なかなか刺激的で、また、示唆に富む内容でした。題名も刺激的ですが、帯にある「企業、人間、国家の興亡を賭けたサイバー総力戦」という一文もかなり刺激的です。
私自身は、現在の状況を「ネット」対「リアル」と、単純に割り切りすぎるのは危険であると感じていますが(善悪二元論のように)、こういった視点は、これまでも有効な場合が少なくなかったと思いますし、今後も、物事をわかりやすく分析する上で、一つの有効な視点であり続けるだろうと思います。ここまでインターネットが普及し、利便性が高まれば、あらゆる物事を推し進める上で、インターネットとの関係を考慮しないわけには行きません。それだけでなく、インターネットとの良好な関係を築くことで、得られる成果が飛躍的に大きなものになり、また、成功が持続する、といったことにもつながってきます。
今年のはじめに、このような刺激的な本が読めたことは、私にとって大きなプラスになった、というのが率直な読後感です。
こういった問題に興味を持つ方にはお勧めできる1冊です。