情報ネットワーク法学会・第6回研究大会(於・筑波大学)

一昨日の土曜日、筑波大学で行われた上記大会に参加しました。筑波大学へ行くのは初めてでしたが、周囲の様子が、昔、3年ほど住んだことがある徳島に少し似ているように思いました。
昼休みに、近くにあるジャスコへ行き、食事をした後、赤穂浪士に関する本を購入し(12月は討ち入りの月なので、毎年、この時期になると関連本を、つい買ってしまいます)、読んでいるとおもしろく、しばらくロビーで座って読んだりしていたので、ややさぼり気味の参加になってしまいました。
内容は、

http://in-law.jp/taikai6.html

といったものでしたが、聞いた中では、

壇俊光大阪弁護士会) 「プロバイダー責任制限法」における発信者情報開示における実務的な問題
板倉陽一郎(慶應大学) インターネット上の新聞記事批評における「一投稿一著作ドグマ」 の考察
佐々木尚俊(ジャーナリスト)「インターネット時代のジャーナリズム――その虚実を探る」

が、特におもしろいと思いました。
発信者情報開示については、理論面だけでなく、実務上も種々の問題が生じていて、その意味で、上記の研究報告は、仮処分や本訴に関わる機会が少なくない私にとっても、参考になりました。
また、投稿に関する上記研究報告は、インターネット掲示板上などで、特定の新聞記事を引用した上での集積・累積する形態の批評について、個別の投稿との関係で引用を考えるのではなく一連の投稿との関係で引用を考えようと試みており、この種の掲示板について問題点を検討する機会が少なくない私にとって、考えさせられる内容でした。
佐々木氏の基調講演では、インターネット上で生じている様々な事象について、幅広い知識、視野から、軽妙な切り口で紹介されていて、聞いていて非常におもしろく、自分の見方を確認することもできて、参考になりました。
日頃、どうしても「読む」作業に偏る面がありますが、こうして、他人の話を「聞く」ことも勉強になり、バランスの良い情報収集の必要性を改めて感じました。