司法修習生の“落第”過去最多の107人

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060928it15.htm

受験した修習生1493人のうち107人が、「不合格」または「合格留保」で、法曹資格の取得が見送られた。落第した人数、割合(7・2%)とも、過去10年で最多で、100人を超えたのは初めて。

今回の試験で、不合格者が多かった科目は、刑事弁護(46人)と民事裁判(29人)だった。

これだけ大量の合格留保、不合格(不合格も10名いた、とのことですが、多いですね)が出たということは、それだけレベルが低い人が多かった、ということになるでしょう。2回試験は、今でも「落とす」試験ではないはずで、救済されている部分もあるはずですから、ぎりぎりのところで合格留保にならなかった(首の皮1枚でつながった)という人もいたと思います。そういった人々は、修習は終了したとはいえ、かなり低いレベルで実務家としてスタートすることになり、今後、真面目に努力しないと、一生、低レベルの実務家として過ごすことになりかねません。
民事裁判は、昔から難関で、留保や不合格が多く出るのはわかりますが、刑事弁護で上記のような多数の留保、不合格が出るというのも、よくわかりません。ビジネス弁護士を目指す人が多くて、刑事面の勉強がおろそかになっているのでしょうか。刑事、特に刑事弁護は、弁護方針ではずしてしまうと、とんでもなくはずれてしまうという面があるので、大きくはずして救済すらできなかった、という人が多かったのかもしれません。
法曹人口を増やすこと自体は悪いことではありませんが、懸念されていた事態が、残念ながら確実に現実化しつつある、ということは言えると思います。